マンダラチャートの書き方。9×9マスの構造と、まず3×3から始める方法
マンダラチャートは、中心に置いたテーマを8つのマスに広げて考えを深める、9マス発想の自己分析・目標設定の手法です。9×9マスの構造、まず3×3から始める書き方、そのまま使える記入例、注意点まで解説します。
マンダラチャートとは
マンダラチャートは、3×3の9マスの中心にテーマを置き、まわりの8マスに関連する要素を書き出す発想・自己分析の手法です。1979年に経営コンサルタントの松村寧雄氏が開発したもので、名称はクローバ経営研究所などの登録商標です。マスの形が仏教の曼荼羅(まんだら)に似ていることからこの名がつきました。
頭の中で考えると、思考は得意な方向にばかり流れます。8つの空白マスが「あと何かないか」と強制的に問いかけてくれる——この枠の力が、このチャートの核心です。
所要時間と道具
3×3なら30分。紙に線を4本引けば枠は完成します。完全版の9×9(3×3を展開して81マスにしたもの)は2時間以上かかるため、分けて取り組むのが現実的です。
ノートに縦横2本ずつ線を引けば3×3の枠になり、専用の用紙やアプリは必要ありません。スプレッドシートの9セルでも同じことができます。
向いている人・場面
- 目標はあるが、何から手をつければいいか分解できていない人
- 自己PRの材料を、ひとつのテーマから広げて集めたい就活生
- 考えごとが頭の中で堂々めぐりしがちで、枠があるほうが書ける人
過去を振り返って材料を集める段階の人は、先に自分史やモチベーショングラフで材料を出し、それをこのチャートで整理する順番が合います。
やり方ステップ
9×9の構造を先に知っておく
完全版のマンダラチャートは9×9=81マスです。構造は入れ子になっています。
- 中央の3×3ブロックの中心に、いちばん大きなテーマ(例: なりたい姿)を書きます。
- そのまわり8マスに、テーマを支える8つの要素を書きます。
- その8つの要素を、外側8ブロックそれぞれの中心に転記し、各要素についてさらに8つの具体策を書きます。
つまり9×9とは、3×3を9回やることです。だから、まず1回の3×3ができれば、仕組みはすべて理解できたことになります。
まず3×3を書いてみる
マンダラチャートがいちばん力を発揮するのは、やることの分解ではなく、なりたい姿や大きな目標を中心に置き、それを支える要素へ降ろしていく使い方です。なりたい姿を中心に置いた記入例です。
| 専門性を磨く | 聞く力を鍛える | 学びを発信する |
| 健康の土台をつくる | 人の挑戦を後押しできる人になる | お金の土台をつくる |
| 仲間とのつながり | 現場の経験を積む | 自分を知る |
書き方の手順です。
- 中心に、なりたい姿や大きな目標を書きます。「〜を達成する」の形より、「〜できる人になる」「〜がある毎日を送っている」のような状態の言葉で書くと、まわりの8マスが広がりやすくなります。
- まわり8マスに、その姿を支える要素を埋めます。順番は自由です。すらすら出るのは最初の4〜5個までで、残りを絞り出すところに価値があります。「お金は?」「体は?」「人は?」と切り口を変えて問うと出てきます。
- 埋まったら、1マスずつ「今週できる最初の一歩」を考えます。例の「自分を知る」なら、「今夜モチベーショングラフを1枚書く」まで小さくします。
- 深めたいマスがあれば、そのマスを中心に置いた3×3をもう1枚書きます。これを8マスぶん繰り返したものが9×9です。
気をつけたいこと
- 8という数に根拠はありません。7個で終わっても、10個目が出てきても、思考の中身が損なわれるわけではありません。マスは発想を促す道具であって、守るべきルールではありません。
- マスを埋めること自体が目的化しやすい手法です。81マスを埋め切った達成感で満足してしまい、行動につながらないのが典型的な失敗です。
- 中心に置く言葉が漠然としすぎると、8マスが抽象論で埋まります。「幸せになる」より「人の挑戦を後押しできる人になる」のように、その姿が目に浮かぶところまで言葉にしてから始めるのがコツです。なりたい姿がまだ言葉にならない人は、先に価値観ワークで材料を集めるのが近道です。
やった後の次の一歩
マンダラチャートの8マスは、書き終えた瞬間から行動のチェックリストに変わります。1週間後に読み返して、手をつけたマスに印をつける。動かなかったマスは、小さくし直すか、思い切って消す。そうやってマスと日々を往復させると、チャートは壁に貼った飾りではなく、動いている地図になります。どの手法を選んでも、結果を日々に活かすのは「書いて、読み返すこと」です。中心に置くテーマがまだ見つからない人は、Will-Can-Mustで「やりたい・できる・求められる」の重なりを探すところから始めてみてください。
よくある質問
- 8マスが埋まりません。
- 埋まらないマスは、空けたままで大丈夫です。無理にひねり出した言葉より、「ここが埋まらない」という事実のほうが発見として価値があります。数日置いて読み返すと埋まることも多いので、書きかけのまま持ち歩くのがおすすめです。
- 9×9と3×3、どちらでやるべきですか?
- まず3×3で十分です。9×9は、3×3で書いた8マスそれぞれをさらに展開する上級の形で、完成には数時間かかります。3×3を書いてみて「この要素はもっと細かくしたい」と思ったマスだけを、別の紙でもう一度3×3に広げる——この部分展開だけでも9×9の効果の大半を得られます。
- 目標がない場合でも使えますか?
- 使えます。中心のマスに置くのは目標でなくてもよく、「自分の強み」「理想の1日」「いまのモヤモヤ」のような問いを置けば、目標設定ではなく自己分析の道具になります。中心に何を置くかで性格が変わるのが、このチャートの面白いところです。
2026年10月5日 更新
どの手法を選んでも、結果を日々に活かすのは「書いて、読み返すこと」です。