価値観リストで自分の軸を見つける。30個の言葉から3個に絞るワークの手順
価値観ワークは、価値観を表す言葉のリストから「自分が大切にしたいもの」を選び、絞り込んでいくことで自分の軸を言葉にする自己分析の手法です。そのまま使える30個の価値観リスト、30個から3個への絞り込み手順、注意点まで解説します。
価値観ワークとは
価値観ワークは、「成長」「自由」「安定」のような価値観を表す言葉のリストから、自分が大切にしたいものを選び、少数まで絞り込む自己分析の手法です。価値観とは、何かを選ぶとき無意識に使っている「ものさし」のことです。普段は意識されないこのものさしを、既製の言葉のリストを借りて表に出すのがこのワークの仕組みで、ゼロから「自分の価値観は何だろう」と考えるより、選ぶほうが圧倒的に早くて正確——これがリスト方式の利点です。
所要時間と道具
30分〜1時間。この下のリストと、紙かメモアプリがあれば足ります。リストを印刷して丸をつけてもいいですし、スマホにコピーして言葉を消していく方式でもできます。
誰かと一緒にやる場合は、お互いの3個を見せ合い、「その定義は?」と聞き合うと、ひとりでやるより定義の精度が上がります。
向いている人・場面
- 転職や就活で「あなたが大切にしていることは?」に自分の言葉で答えられるようになりたい人
- 条件は悪くないのに気が進まない——その理由を言葉にしたい人
- 日々の選択(仕事の受け方・時間の使い方)に、ぶれない基準が欲しい人
仕事選びに特化した「譲れないもの」を掘りたい場合は、キャリアアンカーが兄弟分にあたります。価値観ワークは仕事に限らず、生活全体のものさしを扱います。
やり方ステップ
まず、この30個のリストをそのまま使う
コピーして使える価値観リストです。
成長/自由/安定/貢献/正直/挑戦/家族/健康/学び/創造/感謝/仲間/信頼/達成/冒険/美しさ/ユーモア/平和/独立/専門性/誠実/思いやり/楽しさ/秩序/変化/承認/豊かさ/自然/影響力/バランス
30個から3個への絞り込み手順
- 30個から10個に絞ります(10分)。リストを眺めて、「大切にしたい」と感じる言葉に直感で丸をつけます。考え込まず、心が少しでも動いたら丸で構いません。10個を超えたら、丸の中で弱いものから外します。
- 10個から5個に絞ります(10分)。ここからは直感ではなく記憶を使います。それぞれの言葉について「この価値観を守れた出来事」をひとつ思い出せるか試し、具体的な場面が浮かんだ5個を残します。場面が浮かばない言葉は、憧れであって、まだ自分の価値観ではない可能性があります。
- 5個から3個に絞ります(10分)。残った5個を総当たりで二者択一にかけます。「両方は守れないとしたら、どちらを残すか」——たとえば「自由」と「安定」なら、転勤のない安定した仕事と、不安定でも裁量の大きい仕事、実際にどちらを選んできたかを思い出します。勝ち数の多い3個が、いまのあなたの軸です。
- 3個それぞれに、自分の定義を1行つけます(10分)。同じ「自由」でも、「時間を自分で決められること」の人と「意見を言えること」の人がいます。辞書ではなく自分の定義を書いて、はじめて使える言葉になります。
記入例
絞り込みの結果はこんな形になります。
残った3個: 学び(知らないことに触れている状態)/仲間(困ったとき頼り頼られる関係)/自由(時間の使い方を自分で決められること)
気をつけたいこと
- 「選んだ価値観」と「実際の行動」はよくずれます。「健康」を選んだのに夜ふかしが続く——これは意志が弱いのではなく、選んだ言葉が憧れ寄りだったというデータです。ずれ自体が発見なので、行動のほうに合わせて選び直してかまいません。
- 言葉は30個がすべてではありません。リストにない言葉(例: 職人気質・身軽さ)がしっくりくるなら、書き足して選んでください。リストは呼び水です。
- 選んだ3個を他人への要求に使わないよう注意してください。「誠実」が自分の軸であることと、他人に誠実さを強要することは別の話です。
やった後の次の一歩
選んだ3個は、日々の選択で試されてはじめて本物になります。今週、何かを決める場面が来たら、3個のものさしに当ててから決めてみてください。そして「ものさし通りに選べたか、選べなかったか」を短く書き残します。選べなかった記録が続く言葉は入れ替えどきで、選べた記録が続く言葉は、面接で胸を張って話せる軸になっています。どの手法を選んでも、結果を日々に活かすのは「書いて、読み返すこと」です。生活のどの分野でその価値観が満たせていないかを見たいときは、人生の輪と組み合わせると現在地がはっきりします。
よくある質問
- 選んだ価値観は変わりますか?
- 変わります。環境や年齢で順位が入れ替わるのは自然なことで、たとえば家族が増えると「挑戦」と「安定」の順位が入れ替わる、といったことはよく起きます。変わること自体に気づけるよう、選んだ3個は日付つきで残しておき、年に1回やり直すのがおすすめです。
- どれも大切に思えて絞れません。
- 絞れないのが普通で、だからこのワークには「二者択一」の手順があります。迷う2つを並べて「両方は守れないとしたら、どちらを残すか」と問うと、順位が見えてきます。それでも並ぶときは、過去に実際どちらを選んできたかを思い出すと、本音の順位が分かります。
- 選んだ価値観が立派じゃない気がします。
- 価値観に立派さは要りません。「自由」や「楽しさ」が上位でも、誰かに見せる答案ではなく自分の判断基準なので、正直であることだけが唯一の採点基準です。むしろ、世間的に立派な言葉を選んでしまって本音とずれるほうが、このワークでは失敗にあたります。
2026年10月5日 更新
どの手法を選んでも、結果を日々に活かすのは「書いて、読み返すこと」です。