マインドマップで自己分析するやり方。中心に「私」を置いて、得意・好き・嫌い・成功体験の4本から広げる書き方と記入例

マインドマップは、紙の中心にテーマを書き、そこから枝を放射状に伸ばして連想を広げていく書き出し方です。自己分析では中心に「私」を置き、得意なこと・好きなこと・嫌いなこと・成功体験の4本から始めると、何を書けばいいか迷わずに進められます。手順、記入例、正解を探して手が止まるときの対処を紹介します。

わかること 頭の整理 所要時間 30分〜
向いている場面: 就活転職日常
4コマでわかるマインドマップで自己分析するやり方。中心に「私」を置いて、得意・好き・嫌い・成功体験の4本から広げる書き方と記入例

マインドマップとは

マインドマップは、紙の中心にテーマを書き、そこから枝を放射状に伸ばして、連想したことを単語で書き足していく書き出し方です。イギリスの著述家トニー・ブザン(1942〜2019年)が、1970年代のBBCのテレビ番組と同名の著書『Use Your Head』(1974年)で紹介し、のちに『The Mind Map Book』(1993年)にまとめました。もとはノートの取り方や発想法として広まったものですが、自己分析では、頭の中にあることを一度ぜんぶ紙の上に出して、自分の傾向を見つける道具として使えます。

なお「マインドマップ」はイギリスのBuzan Organisation Ltd.の登録商標で、日本国内では一般社団法人ブザン教育協会が商標の利用を認められています。この記事では、中心から枝を広げて書き出す方法の一般的な呼び名として使います。

所要時間と道具

30分〜1時間。A4以上の白い紙1枚と、ペンがあれば足ります。紙は横向きに置くと、左右に枝を広げやすくなります。色ペンが3色ほどあると、あとで印をつけるときに便利です。

アプリでも描けますが、最初の1枚は手書きがおすすめです。アプリは枝の付け替えが簡単な反面、見た目を整えたくなって手が止まりやすいからです。描き方を学ぶ有料の講座や書籍もありますが、自己分析に使うだけなら、この記事の手順で十分です。

向いている人・場面

  • 自己分析を始めようとして、何から書けばいいかわからず手が止まっている人
  • 自己PRやガクチカの材料を、まず数多く出しておきたい人
  • 考えが頭の中でぐるぐるしていて、一度ぜんぶ外に出して眺めたい人

書き出した材料のうち、特に成功体験の枝が細いと感じたら、先にモチベーショングラフや自分史で、過去の出来事を時間の順に集めておくと枝が伸びやすくなります。

やり方ステップ

マインドマップの自己分析で手が止まる原因は、たいてい2つです。何を書けばいいかわからないことと、正しい書き方を探してしまうこと。この手順では、最初の枝を4本に決めてしまうことで1つ目を、書き出すあいだの決まりを先に決めておくことで2つ目を避けます。

書き出すあいだの決まり(最初の10分)

  • 文章ではなく、単語か短いフレーズで書く
  • 消さない、直さない
  • 1つの枝で5秒以上止まったら、別の枝に移る

中心と4本の枝から広げる手順

  1. 中心に「私」と書きます(1分)。紙の真ん中に「私」と書いて丸で囲みます。テーマを細かく決めようとしなくて大丈夫です。

  2. 4本の太い枝を引きます(2分)。「私」から4方向に太い線を引き、それぞれに「得意なこと」「好きなこと」「嫌いなこと」「成功体験」と書きます。白紙から自由に広げようとするより、最初の枝が決まっているほうが、ずっと書き始めやすくなります。

  3. 思いついた順に、枝の先へ単語を足します(10分)。どの枝からでもかまいません。「好きなこと」なら「料理」「ひとりで歩く」「人の話を聞く」のように、出てきたものをそのまま書きます。ここでは量を優先して、1本の枝に3〜5個を目安にします。

  4. 気になった言葉から、もう1段だけ掘ります(10分)。書いた単語のうち2〜3個を選び、その先に「具体的には?」「なぜ?」で枝を足します。「料理」→「冷蔵庫の残りで何か作る」→「決まった材料でやりくりするのが楽しい」。2段目より3段目のほうが、その人らしい言葉が出てきます。

  5. 色ペンで印をつけます(5分)。違う枝なのに似ている言葉に、同じ色で丸をつけて線でつなぎます。たとえば「好きなこと」の「やりくり」と、「成功体験」の「少ない予算で文化祭の出店を回した」がつながれば、それはあなたの傾向の候補です。

  6. つながった言葉を1文にします(5分)。印をつけた言葉をつないで、次の穴埋めで1文にします。

    私は、(つながった言葉)ときに、力が出やすい。

    記入例はこうなります。

    私は、限られた材料や条件の中でやりくりを考えるときに、力が出やすい。

記入例の枝(一部)

太い枝1段目2段目・3段目
得意なこと段取り文化祭の買い出しリスト → 予算内に収める
好きなこと料理冷蔵庫の残りで作る → 決まった材料でやりくりするのが楽しい
嫌いなこと急な予定変更準備したことが無駄になる → 準備に時間をかけたい
成功体験文化祭の出店少ない予算で黒字にした → みんなに頼られた

この例では「やりくり」「予算内」「準備」が、違う枝に何度も出ています。こうした言葉が、ひとりで考えているだけでは見えにくい自分の傾向です。

時間がないときの10分版

手順1〜3だけ、5分タイマーで書き出してください。残りの5分で、違う枝に2回以上出てきた言葉に丸をつけます。1つでも見つかれば、それが次に掘る入口です。

気をつけたいこと

  • マインドマップは、効果が研究で確かめられた自己分析の手法ではありません。考案者のブザンは脳のはたらきに合った書き方だと説明していましたが、自己分析への効果を検証した研究に裏づけられたものではありません。この記事では、頭の中のことを紙に出して眺めるための書き出し方として紹介しています。
  • 書き出した言葉は、その日の気分にも左右されます。1枚だけで「自分はこういう人間だ」と決めつけず、日をおいてもう一度描いたときに残る言葉を大事にしてください。
  • 「嫌いなこと」の枝で、つらい記憶まで掘り起こす必要はありません。書いていて苦しくなったら、その枝はそこで止めてかまいません。
  • 枝が増えるほど、きれいに整えたくなります。見た目を直す時間は、自己分析にはほとんど関係がありません。

やった後の次の一歩

1文ができたら、次の1週間、その1文に当てはまる場面と当てはまらない場面を、短く書き残してください。当てはまる場面が続けば、それは面接や自己紹介でも使える、あなたの言葉です。印をつけた言葉のうち「大事にしたいこと」に近いものが多かったら価値観ワーク、「得意なこと」が多かったらリフレーミングで、短所の裏にある持ち味まで広げられます。どの手法を選んでも、結果を日々に活かすのは「書いて、読み返すこと」です。

よくある質問

何を書けばいいかわかりません。
最初の4本の枝を「得意なこと」「好きなこと」「嫌いなこと」「成功体験」と決めてしまうのが近道です。白紙から自由に広げようとすると、何から書くかで止まります。枝の名前が決まっていれば、あとは思い出したことを単語で足していくだけです。
正しい書き方があるのではと思って、手が止まります。
自己分析のマインドマップに正解はありません。読み返すのは自分だけなので、字が汚くても、枝がゆがんでも、同じ言葉が2回出てきてもかまいません。最初の10分は「消さない・直さない・1つの枝に5秒以上止まらない」を決まりにすると、正解を探す癖から離れやすくなります。
マンダラチャートとの違いは何ですか?
マンダラチャートは9マスと決まった枠を埋めるので、数をそろえて考えたいときに向いています。マインドマップは枝の数も深さも自由なので、思いつくままに広げてから、あとで共通点を探したいときに向いています。広げるならマインドマップ、目標に向けて整理するならマンダラチャート、と使い分けられます。
就活で聞く「メモリーツリー」とは違うものですか?
メモリーツリーは、小学校・中学校・高校のように年代を枝にして、それぞれの時期の出来事を書き出していく描き方として紹介されることが多いものです。枝の切り方が年代か、テーマかの違いで、どちらも中心から枝を伸ばして書き出す点は同じです。過去の出来事から掘りたいならメモリーツリー、いまの自分の傾向を広く見たいならこの記事のやり方が向いています。
手書きとアプリ、どちらがいいですか?
最初の1枚は手書きをおすすめします。アプリは枝の付け替えが簡単な反面、きれいに整えたくなって手が止まりやすいからです。手書きで一度広げてから、残したい部分だけをアプリやメモに清書すると、あとで読み返しやすくなります。

どの手法を選んでも、結果を日々に活かすのは「書いて、読み返すこと」です。

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