自己分析の無料診断ツールの選び方|わかること・登録の要否・結果の残り方で比べる早見表

自己分析に使える無料の診断ツールを、わかること(興味・価値観・性格・強み・仕事での行動特性)、会員登録が必要か、結果が手元に残るかの3つの軸で比べます。厚生労働省のjob tag、16Personalities、VIA強み診断、グッドポイント診断、ミイダスのコンピテンシー診断の特徴と、受ける前に確かめたいことまで解説します。

「無料の診断を3つ受けたら、どれも違うことを言われた」。自己分析の無料診断は数が多く、どれも手軽に受けられるぶん、何を測っているかを知らずに受けると、結果をどう使えばいいか分からなくなりがちです。知りたいことと、登録してよいかを先に決めて選ぶと、受けたあとに使える言葉が残ります。

知りたいことから選ぶ早見表

知りたいこと合う無料ツール会員登録このサイトの解説
どんな活動が好きか(興味)job tagの職業興味検査不要(結果の保存は登録で可)適職診断の選び方
仕事に何を求めるか(価値観)job tagの仕事価値観検査不要(結果の保存は登録で可)価値観ワーク・キャリアアンカー
どんな性格か(性格)16Personalities不要16Personalities・MBTI
人としての強み(人格的な強み)VIA強み診断必要ストレングスファインダー(有料の強み診断)
仕事で使える強みグッドポイント診断(リクナビNEXT)必要他己分析
仕事での行動のくせ・ストレス要因ミイダスのコンピテンシー診断必要—

迷ったら、登録なしで受けられる16Personalitiesかjob tagの職業興味検査から始めるのが手軽です。強みを言葉にしたくなったら、会員登録が必要な診断に進む、という順番にすると、登録するかどうかを落ち着いて判断できます。

無料診断を選ぶ3つの軸

何がわかるか

同じ「自己分析の診断」でも、好きな活動を見るもの(興味)、仕事に求めるものを見るもの(価値観)、ふだんの考え方や行動のくせを見るもの(性格)、伸ばすと武器になるものを見るもの(強み)では、出てくる答えがまったく違います。今いちばん知りたいことに合う種類を選ぶと、結果をそのまま使えます。

会員登録が必要か

登録なしですぐ受けられる診断と、メールアドレスなどの登録が前提の診断があります。転職サービスの診断は、そのサービスの会員になることが前提で、診断の結果が求人やスカウトの仕組みとつながっている場合もあります。転職を考えていない時期なら、登録不要のものから受けるのが気楽です。

結果が手元に残るか

結果がアカウントに保存されて何度でも見られるものもあれば、ページを閉じると見られなくなるものもあります。また、受け直すと前の結果が見られなくなる仕様の診断もあります。どの場合でも、結果のページを閉じる前に、上位に出たものを書き写しておくと、あとで別の診断と比べられます。

主な無料ツールの特徴

job tag(厚生労働省)の職業興味検査・仕事価値観検査

厚生労働省の職業情報提供サイトjob tag(公式サイト・「自己診断ツール」のメニューから受けられます)には、好きな活動の傾向を6つの領域で表す「職業興味検査」、仕事を選ぶときに大切にすることを測る「仕事価値観検査」、能力面の適性を見る「職業適性テスト(Gテスト)」があり、どれも無料です。労働政策研究・研修機構(JILPT)の研究成果をもとにしており、結果から職業の候補を調べられるのが特徴です。ユーザー登録をすると、結果をマイリストに保存できます。各検査のくわしい違いは適職診断の選び方にまとめています。

16Personalities

イギリスのNERIS Analytics Limited社が提供する無料の性格診断です。結果を4文字+1文字(INFP-Tなど)の16タイプで表し、強みや人間関係での傾向の説明を読めます。公式のMBTIとは別のテストである点や、時間をおいて受け直すとタイプが変わることがある点など、使う前に知っておきたいことは16Personalities・MBTIの解説にまとめています。

VIA強み診断(VIA Character Strengths Survey)

アメリカのVIA Institute on Characterが提供する、人としての強み(人格的な強み)を測る診断です。提供元のサイトでは、約10分で受けられる無料の診断として案内されています。受けるにはアカウントの登録が必要で、13歳以上が対象です。無料で受けると、24の強みが自分の中心にあるものから順に並んだ一覧が手に入り、くわしい分析つきのレポートは有料です。仕事の能力ではなく「好奇心」「親切」「忍耐力」のような人柄の強みが並ぶので、仕事以外の場面も含めて自分を説明したいときに向いています。

グッドポイント診断(リクナビNEXT)

転職サイトのリクナビNEXTが会員向けに無料で提供している強みの診断です。サービス開始時の発表では、約30分の診断で、決断力・社交性・継続力など18種類の中から5つの強み(グッドポイント)を示す仕組みとして紹介されています。受けるにはリクナビNEXTへの会員登録が必要です。結果が「仕事で使える強み」の言葉で出てくるので、応募書類や面接で自分の強みを説明する材料を探しているときに使いやすい診断です。

ミイダスのコンピテンシー診断(特性診断)

転職サービスのミイダスが提供している、仕事で発揮される行動のくせ(コンピテンシー)を測る診断です。2025年4月のリニューアル時の発表では、無料の会員登録をしたうえで所要時間20分、強み・向いている働き方・ストレス要因・上司や部下との相性などを全52項目で示す内容と案内されています。同じ発表の中で、ミイダスは診断の結果をもとに企業が求職者にスカウトを送るサービスであることも説明されています。性格そのものより「働く場面での自分」を知りたいときに合う一方、転職サービスとして使われる前提を理解したうえで受けたい診断です。

結果の扱い方と、気をつけたいこと

  • 結果は「今回の回答の傾向」として受け取りたいところです。診断は、その日の回答から傾向を推定したものです。気分や最近の出来事で答えは揺れるので、時間をおいて受け直し、毎回上位に来るものを自分の傾向として扱うのが安全です。
  • 無料の診断ほど、提供元を確かめてから受けます。提供元や、もとになっている考え方が書かれていない診断は、結果の意味を調べ直せません。気分転換として楽しむ程度にとどめるのが安全です。
  • 登録が必要な診断は、情報の使われ方を確かめてから受けます。転職サービスの診断は、会員として登録した情報や結果が、そのサービスの求人紹介やスカウトの仕組みとつながっていることがあります。利用規約と通知の設定を確認してから受けると、あとで戸惑いません。
  • 診断どうしの結果が食い違うのは自然です。測っているものが違うためで、どれかが間違っているとは限りません。複数の結果に共通して出てくる言葉を拾うほうが、1つの診断を正解と決めるより自分に近づけます。
  • これらの診断は、心や体の調子を判定するものではありません。調子を崩しているときや、つらさが続いているときは、診断の結果より、医療機関や相談窓口など専門家への相談を優先してください。

場面別のおすすめ

  • 就活:自分の強みを言葉にする材料が足りないときは、強みの診断が役に立ちます。VIA強み診断で人柄の強みを、グッドポイント診断で仕事で使える強みを出し、モチベーショングラフで「その強みが出ていた場面」を探すと、自己PRのエピソードにつながります。→就活の自己分析
  • 転職:働いた経験があるぶん、「何が向いているか」より「何を大切にしたいか」が判断の軸になりやすい場面です。job tagの仕事価値観検査で大切にしたいことを確かめてから、必要に応じて転職サービスの診断を受ける順番にすると、登録の判断も落ち着いてできます。→転職の自己分析
  • 日常:転職や就活の予定がないときは、登録不要の16Personalitiesで自分を表す言葉を増やし、周りの人の見え方と比べるジョハリの窓と組み合わせるのが気軽です。→日常の自己分析

診断くらべメモ(コピーして使える)

複数の診断を受けたら、1つの表にまとめると、共通して出てくる言葉が見つけやすくなります。

受けた日:
【診断1】名前:      わかること:
 上位に出たもの(3つまで):
【診断2】名前:      わかること:
 上位に出たもの(3つまで):
2つに共通して出てきた言葉・近い意味の言葉:
「これは自分だ」と思った一文:
ピンとこなかった一文:
共通する言葉が出ていた過去の場面(1つ):

受けたあとに

無料の診断は手軽なぶん、受けた日は納得しても、数日たつと結果を思い出せなくなりがちです。メモに書いた「共通して出てきた言葉」を、仕事や日常でその強みが出た日に書き足していくと、診断の言葉が少しずつ自分の実感に置き換わっていきます。

よくある質問

無料の診断と有料の診断は、何が違いますか?
無料の診断は、手軽に自分を表す言葉を増やすのに向いています。有料の診断は、詳しいレポートや専門家の解説がつくものが多く、受けたい理由がはっきりしてから選ぶ順番で困りません。たとえばVIA強み診断は、強みの順位までは無料で、詳しいレポートは有料という分け方です。
転職サイトの診断を受けると、転職を勧められませんか?
グッドポイント診断はリクナビNEXT、コンピテンシー診断はミイダスと、どちらも転職サービスへの会員登録が前提です。ミイダスは診断結果をもとに企業が求職者へスカウトを送る仕組みを公表しています。受ける前に、登録した情報や結果がどう使われるかを利用規約で確かめ、通知の設定も見ておくと安心です。
いくつ受ければいいですか?
まずは測っているものが違う2つを組み合わせるのがおすすめです。たとえば性格の診断と強みの診断を1つずつ受けて、両方に共通して出てくる言葉を拾うと、1つの結果だけを見るより自分に近い言葉が見つかります。
診断の結果が、自分のイメージと違いました。
結果は、その日の回答から傾向を推定したものなので、違和感があってもおかしくありません。違和感のある一文こそ、思い当たる場面があるかを考えてみると、自分では気づいていなかった面が見えることがあります。どうしても思い当たらない場合は、時間をおいて受け直して比べてください。

どの手法を選んでも、結果を日々に活かすのは「書いて、読み返すこと」です。